米国の有名な経営誌のビジネスウイーク誌を読んでいると自動車の世界ナンバーワンのGMが低炭素社会の課題に焦っていると言うトップカバーの記事が目につきました。
★GM: Live Green or Die(グリーンへの対応はGMの死活問題)
http://www.businessweek.com/magazine/content/08_21/b4085036665789.htm?chan=search
低炭素社会の到来はGMにとって死活問題と言う記事ですね。まあ英語が出来る読者は直接、読んで頂けると思いますが、簡単にお伝えして解説してみましょう。一言でいえばGMは電気自動車の開発に乗り遅れ、ガソリンをがぶ飲みする車を作る会社と言うイメージが出来あがり始めたのでやっと対処すると言う話です。
今から3年前の2005年、GMの取締役会で副議長を務める知恵袋の長老である75歳のルッツさんが「GMは電気自動車を作るべきだ!!」と発言されたようなのです。まあ、昔の狩猟社会ですと部族が危機に陥った時、長老が星座を見て占い、その結果「ベーリング海を越えよ」と言い出してアジア人の一部が北米に渡ってインデアンになったなんて話が思い浮かびます。今回の話は何かそれに近いですよね。
でも2006年GMは「売れない」という理由で、電気自動車の開発を中止してしまいました。それ以来、グリーン運動を推進する人々からGMは批判され続けてきました。一方、ライバルのトヨタはその頃、見事にハイブリッド車のプリウスを成功させていました。
そして2007年になってトヨタの成功に怒っていたGMは、漸く電気自動車への進出を発表しました。携帯電話の電池の考え方を取り入れた革新的なものだそうです。車の名前は「ボルト」です。でもその完成は2010年まで待たねばならないと言う話でした。
そしてその間もニッサンやフォードなどがどんどんハイブリッド車に進出していきます。GMが電気自動車に本気になり始めたのはハリケーンのカトリーナの被害で石油の値段が上がったことにあります。
石油の値段が高止まりする時代を迎え、現在、GMは必死です。携帯電話の電地の考え方を応用して、また複数の車の開発計画を中止してまで予算を電気自動車やハイブリッドカーの開発に注ぎ込んでいます。その成果が2010年に登場する「ボルト」ですね。
2010年になって初めてGMはグリーン運動に積極的な会社と言うクリーンなブランドイメージを消費者に提供する事ができます。でもそれまではGMは待たねばなりません。その間にブランドイメージは下がってしまうかもしれません。
企業がグリーン運動(低炭素社会に対処する運動)に積極的か否かはブランドイメージに響きます。ましてそれが石油をがぶ飲みする自動車企業となれば、グリーン運動のブランドイメージは、売り上げに直結するリスクな訳ですね。
果たして世界一の自動車企業GMは、革新的なハイブリッドカーや電気自動車を開発して低炭素社会を生き残れるのでしょうか。注目しましょう。